駐車場経営で失敗しやすい9つのケースとは?解決策を詳しく紹介

「駐車場経営を始めたいけれど、失敗するケースも多いと聞いて不安…」とお悩みではありませんか?

大切な土地を活かしたり、新たに土地を購入したりして駐車場経営を始める人は増えています。しかし、よく理解せずに駐車場経営を始めてしまい失敗する例も少なくありません。

そういった事態を避けるためには、失敗しやすい事例について事前に把握することが重要です。

そこでこの記事では、駐車場経営で失敗しやすい例を具体的に解説します。

9つの失敗事例とその要因、解決策は一覧化してわかりやすく紹介しています。

解決策についてはさらに深掘りしていますので、ぜひ参考にしていただき、駐車場経営で理想の土地活用を目指しましょう。

目次

駐車場経営の方法と運営方式

駐車場経営の方法と運営方式

まず、失敗例を知る前に、駐車場の経営方法について把握しておきましょう。

駐車場経営について基本的な知識を持っている方は、駐車場経営の失敗事例と解決策一覧へお進みください。

駐車場の経営方法にはバリエーションがあり、その違いによっても失敗例が異なります。詳しく見ていきましょう。

2つの駐車場業態

駐車場には月極駐車場とコインパーキングの2つの業態があります。

月極駐車場が固定の顧客と結ぶ長期的な契約で使用料を得るのに対し、コインパーキングは料金精算機などを導入し、不特定多数の顧客による流動的な稼働を目指す点が特徴的です。

それぞれの特徴やメリット・デメリットを以下にまとめました。

項目月極駐車場コインパーキング
特徴固定の顧客と長期的に契約を結ぶ不特定多数の顧客による流動的な稼働を目指す
初期費用比較的安い比較的高い
精算機などの設備不要必要
メリット安定した収入が見込まれる
機材導入が不要
舗装要らずで始めやすい
立地次第で高収益も期待できる
安全性が高い
24時間いつでも稼働できる
デメリットコインパーキングより収益が少ない
契約がないと収入がない
滞納リスクがある
ニーズがない土地では稼働率が低い
初期の設備費や維持管理費が高い
定期的な市場調査が必要

月極駐車場は比較的低いコストで始めることができ、契約者がいれば月ごとに安定した収入を得られます。土地を持っているなら、軽い整備を行うのみで始めやすいのもメリットです。

しかし、劇的な収益を上げるのは難しく、駐車スペースの空きや使用料の滞納で利益が生まれない恐れもあるため注意しましょう。

コインパーキングは、人通りの多い市街地や商業施設付近など交通量が多く見込まれる土地におすすめの業態です。

回転率が高ければ高いほど高収益化が期待できます。利用者が現れれば、24時間365日いつでも利用料が得られるシステムです。

ただし、月極駐車場と比べて初期費用は高いです。24時間いつでも利用者を迎え入れるため、精算機や防犯カメラといった設備を整えなければなりません。

初期費用を回収するためにも、ニーズがある土地か見極める必要があるでしょう。

駐車場経営の初期費用について、詳細に知りたい人はこちらをご覧ください。

経営方式3パターン

駐車場の経営方式は全部で3パターンあります。全てを業者に任せる一括借上方式、管理だけを管理会社に委託する委託方式、経営・管理の全てを自分で賄う自営方式の3つです。

それぞれの特徴やメリット及びデメリットは以下にまとめました。

スクロールできます
経営種類特徴メリットデメリット
一括借上方式全て業者におまかせ賃料として収入が安定
経営の手間がかからない
3つの中で最も収益性が低い
契約期間中の解約は難しい
委託方式管理だけを業者へ委託管理を任せ経営に集中できる
一括借上方式より高収益
管理費用の支払いが必要
経営の自由度が低い
自営方式全て自己負担・自己責任3つの中で収益性が最も高い
経営の自由度が高い
管理から経営まで全て自分で行わなければならない
マイナス益も全て負う

一括借上方式は土地を貸し出し、業者に駐車場を経営してもらう経営方式です。そのため、オーナーは経営や管理を行わず、安定した賃料を受け取ることができます。

初めての土地活用でもローリスクで始めることができますが、収益性は低いため注意しましょう。主にコインパーキングで見られる経営方式です。

委託方式は経営を自分で行い、管理だけを業者に委託します。集金やトラブル対応、清掃といった管理業務を業者に任せ、オーナーは経営に集中できる点がメリットです。

ただし、管理会社に管理手数料を支払う必要があります。こちらもコインパーキングで多く見られる経営方式です。

自営方式では、経営から管理まで一切をオーナー自身が行うため、どの経営方式より見込み収益が高いです。また、業者に断りを入れる必要がなく、より自由度が高い経営ができるでしょう。

ただし、経営判断やトラブル対応も自身が行うことになります。管理難易度がコインパーキングに比べ低いため、自営方式のほとんどが月極駐車場です。

駐車場経営についての知識をより深めたい方はこちらの記事もご覧ください。

信頼できる不動産投資会社の比較ポイント

各社の実績、運営体制、対応エリア、サービス内容などの公開情報を確認し、おすすめ候補の特徴を比較して紹介します。利用者アンケート・満足度は参考情報として掲載しています。

さらに、投資専門家に聞いた信頼できる投資会社の選び方や、投資額10億円の投資家インタビューも紹介しているので、ぜひご覧ください。

駐車場経営の失敗事例と解決策一覧

駐車場経営の失敗事例と解決策一覧

駐車場経営の失敗事例や原因、解決策を一覧化してまとめました。駐車場経営で起こり得る失敗ケースについてより詳しく解説する前に、よくある失敗事例の全貌を捉えておきましょう。

スクロールできます
失敗ケース具体例失敗要因解決策
利用者が
少ない
稼働率が低いコインパーキング
契約者のいない月極駐車場
需要の少ない土地に作った
とめづらい形状をしている
料金設定が相場とかけ離れている
事前に周辺のリサーチを行う
継続的に市場調査をする
利用者ファーストを心掛ける
賃料の未払い契約者の使用料延滞
不正利用
ルールが明確でない
管理不足
明確なルールを作成する
適切な管理を行う
競合の存在近くにとめやすい駐車場がある
近くに料金が安い駐車場がある
とめづらい形状をしている
料金設定が相場とかけ離れている
事前に周辺のリサーチを行う
継続的に市場調査をする
利用者ファーストを心掛ける
管理会社の
管理がずさん
清掃や機器整備が行われない
クレーム対応に問題がある
契約内容の確認不足
管理会社の比較を行わない
契約内容をよく確認する
適切な管理を行う
駐車場の
配置方法
駐車が難しい配置
容易にすれ違えない配置
利用者の目線に立てていない
過度な利益追求
利用者ファーストを心掛ける
収支計画に余裕を持つ
思ったよりも
税金がかかる
税金分を収入で回収できない
節税対策にはならない
収支計画が甘い
税制度の認識違い
収支計画に余裕を持つ
メリットやデメリットを把握する
経営方式の
選び方が
間違っている
期待したような利益が得られない
管理手数料が高い
ひとりで管理しきれない
契約内容の確認不足
管理会社の比較を行わない
過度な利益追求
収支計画に余裕を持つ
契約内容をよく確認する
適切な管理を行う
選んだ土地が
割に合わない
土地の代金が高く利益が出ない
月々の賃料を収入で回収できない
収支計画が甘い
需要の少ない土地を選んだ
収支計画に余裕を持つ
事前に周辺のリサーチを行う
契約内容をよく確認する
駐車場内の
トラブル発生
駐車場内の事故
不法投棄や車上荒らし
管理不足
管理会社の比較を行わない
明確なルールを作成する
適切な管理を行う

それぞれの失敗事例や解決策については、以下で詳しく解説します。

駐車場経営で失敗しやすい9つのケース

駐車場経営で失敗しやすい9つのケース

この章では、駐車場経営でよくある失敗事例をより詳しく解説します。上記の図に示した9つが代表的な失敗ケースです。

駐車場経営を成功させるために、どのような失敗なのか、またその原因を深掘りしていきます。

利用者が少ない

利用者が少なく稼働率の低いコインパーキングや、契約者が現れず空きスペースが多い月極駐車場では、収益を上げることはできません。

駐車場経営は比較的始めやすい土地活用とされますが、安易な考えで始めてよいものではありません。よく考えずに経営を始め、車をとめる需要がなかったことで失敗する事例があります。

また、月極かコインパーキングかどちらの業態が適しているかの見極めも肝心です。

さらに、地域のニーズに関わらず、単に土地の形状や駐車スペースの配置によって利用者が近寄らないケースもあり得ます。

面する道路が狭い駐車場やスペースに余裕がない駐車場は、利用者に敬遠されてしまうでしょう。

ニーズを満たしていても、料金設定が相場とかけ離れているために利用を敬遠されるケースもあります。

高すぎるのはもちろん、安すぎても不安視されて敬遠される恐れがあります。市場調査に基づいた適切な価格設定が必要です。

賃料の未払い

賃料未払いは月極駐車場で発生することの多いトラブルです。期限を過ぎても契約者から料金が振り込まれなかったり、契約していない人物に不正利用されたりするケースもあります。

料金が支払われないと収益が減るだけではなく、催促や交渉のための手間がかかるためぜひ避けたい事態です。さらに、未納が長期に渡ると深刻な収益減少に繋がり、車両の撤去費がかかることもあります。

賃料未払いの発生は、払いにくさや利用者との契約時のルールが不明確さが原因になることが多いです。

毎月ATMにいって振り込まなければならない、どの期間の使用料をいつまでに納めるのかが不明確といったようでは、払い忘れや支払い不足といった事態に陥ります。

また、見回りや管理がされていない月極駐車場は不正利用されることも多いです。使用料が得られないだけでなく、他の契約者の不信感にもつながるため注意しましょう。

競合の存在

近隣の駐車場は経営に大きな影響を及ぼします。近くに駐車場がある場所で新しく駐車場を開く場合や、経営する駐車場に競合相手が現れた場合などは特に注意しましょう。

例えば、商品ラベルの違うりんごが2つあった時、消費者は「どちらが安いか?」「どちらがおいしそうか?」など競合する要素を比較して商品を選びます。

これを駐車場に当てはめると、利用者は「あっちより料金が安い」「こっちのほうがとめやすい」といった要素で駐車場を選んでいるのです。

つまり、競合と同様またはそれ以上に利用してもらうためには、競合相手を強く意識する必要があります。

「競合に客を取られてしまった」という失敗もよくあるケースですが、ニーズに適する料金設定と使いやすさをどのように維持していくかが、集客成功との別れ目とも言えるでしょう。

管理会社の管理がずさん

プロである管理会社に管理業務を委託したにもかかわらず、管理不足に頭を抱えるケースもあるようです。適切な管理は利用者を募る大切な要素のひとつです。管理がきちんと行われなくては、利用者が減るということにもなりかねません。

例えば、清掃がされていない不潔な駐車場は、事故や車上荒らし等を恐れて利用を避けられるでしょう。

また、コインパーキング機器の整備不良は、料金の支払いができない、車の出し入れができないなどの致命的な問題に直結します。さらに、それらに対するクレームへの対応がずさんであっても、客足が遠のくことが容易に想像できます。

原因はもちろん適切な管理ができない管理会社にありますが、そういった悪徳管理会社を契約前に見抜くことも必要です。

駐車場の配置方法

駐車スペースをどのように配置するかも、駐車場の稼働率や契約率は大きく増減します。

駐車配置を決める際、高い稼働率や契約数を目指して土地に入るギリギリまで多くの駐車スペースが設けられることがあります。しかし、利益だけを求め、土地の大きさに見合わない数の自動車を入れるべきではありません。

駐車スペースや駐車場内道路が狭ければ切り返しなどが行いにくく、自動車同士の接触の恐れが増し、とめづらいとして利用者に敬遠されるためです。

過度に利益を追い求めるあまり、利用者の使いごこちを忘れてしまっては失敗のもとです。特に普段車を運転する機会が少ないような場合は、利用者目線に立つことを忘れずに配置方法を決める必要があります。

思ったよりも税金がかかる

駐車場経営は、賃貸住宅経営など他の活用法に比べると税制上の優遇は少ないです。「土地を持っていても税金がかかるだけなら、何かに利用しよう」と考えている方には向かない活用方法と言えます。

駐車場経営でかかる可能性のある税金は次の通りです。

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 消費税
  • 所得税、住民税
  • 個人事業税

固定資産税の負担は土地の維持費のなかでも特に大きいものです。その固定資産税の軽減措置が適用されない点は、駐車場経営の大きなデメリットでしょう。

具体的には、住宅を取り壊して駐車場にすることで6倍に膨れ上がる可能性もあるのです。

それ以外にも経営方式によってさまざまな税金が発生します。税金を計算に含めない収支計画を立て、期待したような収益が出ず失敗に陥る例もあります。駐車場経営は節税対策ではなく、あくまで収入を得る手段として考えましょう。

駐車場経営の固定資産税の計算方法や節税対策については、こちらの記事でより詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

経営方式の選び方が間違っている

駐車場経営の方式には一括借上、管理委託、自己運営の3つがあります。自分に合わない経営方式を選ぶことが原因で、経営が立ち行かなくなるケースもあるため注意しましょう。

前にご紹介したように、3つの経営方式にはそれぞれメリットとデメリットがあります。

メリットばかりを見て経営方式を選んでしまうと、希望通りにいかず、最悪駐車場をたたむことにもなりかねません。

例えば、管理が楽だからと一括借上を選び、維持コストが高く利益が出ないケースや、管理会社と方針が合わず経営がうまくいかない、収益に固執して自己運営するも経営に失敗するといったケースが考えられます。

これらはどれも事前の確認や準備不足が原因です。

契約内容をよく確認しなかったり、調べて最初に出てきた管理会社にそのまま依頼してしまったり、収支計画を正しく行わなかったりするとこのような失敗を招くことになるでしょう。

選んだ土地が割に合わない

新たに土地を購入したり、借りたりして駐車場経営を行うこともできます。しかし、土地選びは慎重に行わなければ失敗のもとです。

ニーズのない土地を選んでは元も子もありませんが、たとえ需要が見込まれる土地でも維持費用が高ければ利益につながらない恐れがあります。

土地を購入する際は多くの場合ローンを組みますが、事業用ローンは金利が高く、毎月の返済負担も大きいです。

稼働率が高く収入が高かったとしても、ローン返済で手元にはほんの少ししか残らないようでは、よい経営とはいえません。

また、土地を借りる場合も同様です。人通りが多く、需要が高いと思われる土地は賃料も高く設定されている場合があります。

「利用客がたくさん現れそう」という理由だけで賃貸契約を結ぶと、月々の賃料が負担になる恐れがあるでしょう。

このように、毎月の支払いを考え割に合う土地を選ぶことが大切です。

駐車場内のトラブル発生

自分が経営する駐車場内でトラブルが発生した場合、オーナーの管理不足として損害賠償責任を負う場合があります。

駐車場内で起こり得る主なトラブルは次の通りです。

  • 車両同士の事故、歩行者との事故
  • 車上荒らしや盗難
  • 無断侵入
  • 設備故障
  • 近隣住民とのトラブル
  • 料金に関するトラブル

適切な管理が行われなければ、このようなトラブルのリスクはどんどん高まっていきます。トラブルを回避するためにも、管理不足の事態は避けなければなりません。

駐車場経営で起こるトラブルについてより詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。

駐車場経営の失敗を防ぐ解決策

今回ご紹介したような失敗事例は、上記の解決策でリスクを軽減することができます。さらに、失敗を防ぐだけでなく、経営の成功や利益の増加にもつながる施策です。ぜひ参考にしてください。

事前に周辺のリサーチを行う

駐車場経営に限らず、土地活用を行う際には事前の周辺調査が大切です。土地を購入してからや、管理会社と契約を結んでからでは後戻りはできません。

その地域に駐車場としての需要があるかをよく調べておきましょう。

また、競合する駐車場があるかどうかも注目のポイントです。競合の有無は、駐車場検索サイトの閲覧で簡単に調べることができます。周辺地域の駐車場の数はもちろん、業態や料金も見ることができるのでぜひ利用しましょう。

ただし、インターネットだけでなく現地に赴いて調査することも大切です。実際の周辺環境や競合の稼働状況は足を運ばなければわかりません。

本格的に経営を始める前に、一度は土地や地域の状況を自分の目で確かめておきましょう。

また、地域の不動産会社は駐車場の需要についても詳しいことが多いです。不動産会社に訪問し、近隣のニーズや状況を探るのも有効です。

駐車場経営の始め方について、詳細に知りたい人はこちらをご覧ください。

収支計画に余裕を持つ

経営がすべて想定通りにいくことはありません。収入や出費は、トラブルやランニングコストによって変動するため、収支計画にはある程度余裕を持たせておきましょう。

余裕ある計画を立てることで、過度な利益追求やコストの支払いに追われるといった事態を避けることができます。

月極駐車場は契約率60~70%、コインパーキングは稼働率30~40%程度の低めの数字を想定して収支計画をおこなうとよいです。費用やリスクを考慮した、余裕ある計画を立てましょう。

しかし、管理会社などによる駐車場経営の営業では、稼働率が100%、満車の状態が続く想定で予想される収入を伝えてくることも珍しくありません。

高い数字に惑わされず、一度自分のケースに当てはめて試算してみることをおすすめします。

契約内容をよく確認する

駐車場経営を始めるにあたり、オーナーはさまざまな契約を結びます。どの契約であっても、契約内容の確認は怠らないようにしましょう。

例えば管理会社との契約では、どういった管理業務が委託できるか、トラブルが起きた場合の責任は誰が負うかなど、細かい部分まで確認しておくと安心です。悪徳業者を避けることにもつながります。

また、新たに土地を購入したり借りたりして駐車場経営を行う場合にも、売主や貸主と契約を結びます。購入代金や賃料といった点に目がいきがちですが、契約期間や土地の不備、違約などについても把握が必要です。

さらに月極駐車場では、自らが作成した契約書で賃貸契約を結ぶことになります。説明漏れがあっては、後に何かあった際に責任を追及されることにもなりかねません。

契約時は読み合わせなどをして正しく契約するようにしましょう。

適切な管理を行う

管理が正しく行われなければ、利用者が現れないだけでなくトラブルを呼び寄せることにもなります。適切な管理を行うことは、駐車場経営を成功させるためにも大変重要です。

管理状況を整えるためには、優良な管理会社と契約を結ぶとよいです。業者によってサービスや料金が異なるため、管理会社は複数社を比較して検討することをおすすめします。

料金の安さだけでなく、困ったときのサポート体制や会社の実績なども含めて総合的に比較しましょう。

また、個人経営の場合はもちろんですが、管理を委託する場合でも定期的な見回りが必要です。定期的に見回ることで、不正利用や車上荒らしなどを防ぐ効果はもちろん、依頼した業者がきちんと管理しているか確認することもできます。

継続的に市場調査をする

経営を始める前の周辺調査も大切ですが、市場調査は経営開始後も継続して行いましょう。競合相手に顧客が流出しないよう競合の増減や料金設定などに注視する必要があります。

また、競合する駐車場以外にも、商業施設や交通量の変化にも注目するとニーズの流れをつかみやすいです。商業施設の建設や閉鎖は、人と車の流れに大きな影響を及ぼします。

ただし、料金の増減を頻繁に行うことはおすすめできません。新しくできた駐車場の料金が安く、利用者が流れてしまったからといって安易に下げてしまうと価格競争が始まる恐れがあります。

また、料金がコロコロ変わるようでは、利用者の不信感をあおることにもなりかねません。料金設定は経営の要です。増減は状況を見極めながら慎重に判断しましょう。

明確なルールを作成する

明確なルール作りは駐車場経営に欠かせません。利用者が気持ちよく利用するためだけでなく、トラブルを回避するためにも適切なルールの作成が必要です。

例えば月極駐車場の場合、料金の滞納は経営にかかわる致命的なトラブルとなり得ます。「月の賃料は翌月末に振り込む」「入金が連絡なく〇日間ない場合は保証人に連絡する」といったルールを設けると安心です。

また、クレジットカード決済の導入や自動引き落とし機能を使う、数ヶ月分まとめて支払うと安くなる一括前払いシステムの導入など、より確実な徴収方法を選ぶこともおすすめします。

併せて、責任の所在について契約書や看板などで明確に示すのもトラブル回避の有効手段です。経営する駐車場内でトラブルが起こった場合、被害者から責任追及や損害賠償請求を受ける可能性があります。

そうした事態を避けるため、「事故や盗難についての責任は一切負いません」といった看板を設けている駐車場も多いです。

利用者ファーストを心掛ける

利用者の減少や長い間空いたままの駐車スペースは、利用者の目線に立てていないことが原因している可能性があります。駐車場経営は利用者の使いやすさやニーズを一番に考えて行いましょう。

利用者ファーストといっても、料金が安いだけではありません。とめたいと思える駐車場か、車の出し入れが簡単かといった要素は、駐車場にとっての重要なセールスポイントでしょう。

清掃を行い清潔にすることで、きちんと管理された駐車場というイメージを持たせることができます。また、駐車しやすいスペースをとったり、大きい車でもとめやすい配置にしたりすることも大切です。

具体的には、共通利用の車路幅を広くとり(最低5メートル以上)、幅に余裕のある駐車スペースにできるよう駐車場を設計することをおすすめします。

このように、利用する立場で考えたさまざまな工夫が、稼働率増加や契約者獲得につながるのです。

メリットやデメリットを把握する

駐車場経営は始めやすく敷居の低い土地活用のようにいわれていますが、トラブルや失敗も予想され、誰でも簡単に儲かる土地活用ではありません。

本当に自分の土地が駐車場経営に向いているのか、メリットだけでなくデメリットも事前に把握しておく必要があります。

駐車場経営の主なメリット・デメリットは次の通りです。

メリットデメリット
初期費用が安い
事業の撤廃や転用がしやすい
業者に任せれば管理が不要
収益が小さい
税の軽減措置が受けられない
競合やトラブルに左右されやすい

このように、状況によっては土地をそのままにしておくよりも、かえって高くついてしまうこともあり得ます。本記事を参考に、駐車場経営が現状や土地に見合った選択肢かどうか判断しましょう。

駐車場経営以外の土地活用法に興味がある方は、こちらの記事もおすすめです。

駐車場経営に関するよくあるQ&A

駐車場経営に関する疑問のなかから3つをピックアップし、Q&A方式で紹介します。疑問を解決してクリアな状態で経営を始めましょう。

駐車場経営の利回りって?

土地活用を考える上で利回りは大変重要です。利回りとは、投資額に対する利益の割合のことをいいます。

利回りのなかでもよく扱われるのが、表面利回りと実質利回りです。表面利回りは得られる収入だけで計算します。

駐車場の表面利回りは、月極で5~15%、コインパーキングで15~30%程度です。

実質利回りは経費も含めて計算するため、より実際の経営に近い数字が算出できます。

収支計画をする際は実質利回りを使うとよいでしょう。

実質利回りの計算方法は次の通りです。

計算式

実質利回り(%)={年間売上金額-(管理費+税金)}÷初期費用×100

利回りの計算は、自分のケースに当てはめて明確なイメージを持つことが大切です。実際に想定される経費を含めた実質利回りで経営のシミュレーションを行いましょう。

利回りについて詳しく解説したこちらの記事もおすすめです。

月極とコインパーキングどちらを選ぶべき?

コインパーキングか月極駐車場か、駐車場経営の業態は立地で選択しましょう。繰り返しになりますが、駐車場経営を成功させるには地域のニーズをくみ取ることが大切です。

ニーズに合わせた業態選びを心掛ける必要があります。

月極駐車場とコインパーキングそれぞれに向いている土地の特徴をまとめましたので参考にしてください。

月極駐車場向きコインパーキング向き
住宅街にある
オフィス街にある
面積が広い
商業施設の近くにある
観光地付近にある
公共施設の近くにある

利回りはコインパーキングのほうが高いですが、稼働率が低ければ高い収入にはつながりません。需要と供給のバランスを考え、業態を選択しましょう。

土地がなくても利益は得られる?

土地を手に入れる段階から始め、継続的な収入を得て成功している経営者も多くいます。

特に手持ちの土地での経営が難しいコインパーキングは土地なしで参入するケースも多いです。

ただし、駐車場経営は他の土地活用法と比べ、初期費用が安いことが大きなメリットとされています。

駐車場を経営するために土地を購入すると、想定よりも初期費用が高くなり、利回りが低くなります。

すぐに利益を伸ばすことが難しいため、とにかく稼ぎたいという場合にはおすすめできません。

しかし、立地によっては高い収益を上げられる可能性もあります。

車の利用が多い土地や、すでに駐車場として活用されていた土地であれば早い段階で高い利益を得ることができるでしょう。

駐車場経営のために土地を購入するメリット・デメリットについて取り上げたこちらの記事も参考にしてください。

まとめ

土地活用の中でも、駐車場経営は初期コストも低く初心者でも行いやすい土地活用の方法といわれています。

しかし、経営を始めるということは収入を得るというメリットだけではなく、失敗するリスクや責任が生じるので、事前にきちんとした準備が必要です。

駐車場経営の失敗を回避するには、土地の形状や周辺の環境、利回りや競合の有無などさまざまな要素を考慮し、その土地に合った最適な形で経営することが大切です。

身に着けるべき知識や綿密な経営計画を携えて、駐車場経営を失敗させないだけでなく、成功できるようにしていきましょう。

※「資産活用おすすめナビ」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。

執筆者

資産活用おすすめナビ運営チームです。不動産投資会社・マンション投資・土地活用・不動産クラウドファンディングなどを担当する運営チームです。利回りだけで判断しないよう、空室・修繕・金利・サブリースなどのリスクもあわせて解説し、特定のサービスを過度に推奨しない中立的な情報提供を心がけています。

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