不動産を売却する際、「査定額は本当に信用できるのか」「実際にトラブルは起きないのか」と不安を感じる人は少なくありません。
そこで運営チームでは、不動産売却経験者189人を対象にアンケート調査を実施しました。査定額と売却額の差、売却にかかった期間や費用、トラブルの有無、満足度まで、売却プロセスのリアルな実態を徹底的に明らかにします。
これから不動産売却を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
調査概要と5つの主要発見
調査概要
| 調査名 | 不動産査定・売却に関する意識調査 |
| 調査方法 | クラウドワークス |
| 調査期間 | 2025年08月28日〜9月11日 |
| 回答者数 | 189人 |
| 調査主体 | 運営チーム |
※調査結果データの引用、転載に際しては必ず「不動産査定・売却に関する意識調査|運営チーム調べ」と記載してください。
この調査でわかった5つの主要発見
- 査定と売却額の差は±50万円以内が過半数(56.1%)──査定の精度は高い
- 一括査定サイトの利用率は57.8%──過半数が複数社への一括査定を経験
- 7割超が1ヶ月以内に問い合わせを受領──早期に売却活動が動き出す
- 売却経験者の86%超が結果に満足──スムーズな進行を評価
- 最大の不安は法的手続き(38.6%)──専門知識が求められる領域がネック
不動産を売却した人のプロフィール
年代・性別の構成
今回の調査では、30代が37%で最多、続いて40代が27%となり、30〜40代で全体の6割超を占めました。性別は男性55.6%、女性43.9%とほぼ半々です。


| 年代 | 割合 |
| 20代 | 12% |
| 30代 | 37%(最多) |
| 40代 | 27% |
| 50代 | 16% |
| 60代以上 | 8% |
30〜40代に売却経験者が集中している背景には、ライフステージの変化があると考えられます。子どもの成長による住み替え、転勤に伴う売却、親の相続など、この世代は不動産に関する判断を迫られる場面が多い時期です。
また、性別がほぼ半々であることから、不動産売却の検討は男性だけでなく女性も主体的に関わっている実態がうかがえます。共働き世帯の増加や、離婚・相続に伴う資産分与などが背景にあるでしょう。
地域分布とエリア別の傾向

地域別では関東地方が42.3%と圧倒的に多く、次いで近畿地方、中部地方と続きます。
関東地方に回答が集中する理由は、首都圏の不動産価格が全国平均と比べて高いためです。資産価値が大きいぶん査定への関心も高く、「少しでも高く売りたい」というニーズが強い傾向があります。
不動産を売却した理由ランキング
売却理由TOP5
売却を決断した理由で最も多かったのは「住み替え」(36.5%)でした。

| 順位 | 売却理由 | 割合 |
| 1位 | 住み替え | 36.5% |
| 2位 | 転勤・相続・離婚など | 30.7% |
| 3位 | ローン返済や老後資金 | 8.5% |
| 4位 | 不動産価格高騰時の売り時 | 7.9% |
| 5位 | その他 | 16.4% |
住み替えが最多である点は、30〜40代の回答者が多いこととも一致しています。家族構成の変化に合わせて住環境をアップグレードしたいというニーズが、売却の最大の動機です。
注目すべきは2位の「転勤・相続・離婚など」(30.7%)です。これらは本人の意思とは関係なく売却を迫られるケースであり、「急いで売却しなければならない」状況が想定されます。こうしたケースでは、複数社に一括査定を依頼して効率的に進めることが特に重要になります。
売却先の構成と選択のポイント
売却先は一般個人が54%で最多、次いで不動産会社の買取が37.6%でした。

| 売却先 | 割合 |
| 一般個人 | 54.0% |
| 不動産会社の買取 | 37.6% |
| 投資家 | 3.7% |
| 法人 | 2.1% |
| 親族や知人 | 2.1% |
一般個人への売却が過半数を占めるのは、仲介売却のほうが買取よりも高い価格で売れる傾向があるためです。一方、不動産会社の買取は「確実に売れる」「スピードが早い」というメリットがあり、急ぎの売却では有力な選択肢です。
不動産売却のための会社を探しているなら、次の記事もおすすめです。


一括査定サイトの利用実態
利用率は57.8%──過半数が経験済み
一括査定サイトの利用経験について聞いたところ、57.8%が「利用した」と回答しました。

| 回答 | 割合 |
| 利用した | 57.8% |
| 利用していない | 33.9% |
| 存在を知らなかった | 8.3% |
過半数が一括査定サイトを利用している背景には、1回の入力で複数社の査定額を比較できる利便性があります。相場観をつかみやすく、最も高い査定額を提示した会社を選べるため、売却価格の最大化を狙う人にとって合理的な手段です。
利用しなかった理由と対策
一括査定サイトを利用しなかった人の主な理由は、「営業電話が多いのではないか」という懸念と、「知り合いや地元の不動産会社に直接相談したい」という志向の2つです。
営業電話の心配については、近年は電話連絡なし(メールのみ)で査定依頼ができるサイトも増えています。また、一括査定を利用しなくても、最低3社以上には査定を依頼することで相場観を把握することをおすすめします。
一括査定サイトの具体的な使い方や体験談については、以下の記事で詳しく紹介しています。



査定額と売却額の差はどれくらい?
±50万円以内が過半数──査定精度は高い
今回の調査で最も注目すべきデータが、査定額と実際の売却額の差です。結果は以下のとおりでした。

| 査定額との差 | 割合 |
| ±50万円以内 | 56.1%(最多) |
| 査定より高く売れた | 18.5% |
| 50万〜100万円安くなった | 15.3% |
| 100万〜300万円安くなった | 7.9% |
| 300万円以上安くなった | 2.1% |
過半数が査定額と売却額の差が±50万円以内に収まっており、不動産査定の精度は全体的に高いことがわかります。さらに18.5%は査定額よりも高く売却できたという結果も出ています。
この結果は、「査定額は当てにならない」というイメージとは異なり、現在の不動産査定は信頼度が高いことを示しています。
査定より高く売れたケースの特徴
査定額を上回る価格で売却できたケース(18.5%)には、以下のような共通点が見られます。
- 複数社の査定を比較して最適な不動産会社を選んだ
- 売却時期を急がず、市場の需要が高まるタイミングで売り出した
- 物件の魅力を引き出すための写真撮影やクリーニングを実施した
特に複数社への査定依頼は、高値売却の大きなポイントです。1社だけの査定では相場観がつかめず、不当に低い価格で売却してしまうリスクがあります。
査定より安くなった場合の原因と対策
一方、査定額より安くなったケース(25.3%)の主な原因は以下のとおりです。
- 急いで売却する必要があり、値下げに応じた
- 売却活動の長期化により価格を下げざるを得なかった
- 物件の状態(築年数、設備の劣化など)が査定時の想定より悪かった
こうした事態を防ぐために、売却前のスケジュール計画が重要です。目安として、売却活動には3〜6ヶ月程度の余裕を持っておくとよいでしょう。
専門業者に査定や買取を依頼したいなら、次の記事もおすすめです。

売却にかかった期間と費用
問い合わせまでの期間
売却活動を開始してから最初の問い合わせまでにかかった期間は、2週間〜1ヶ月が38.1%で最多でした。

| 期間 | 割合 |
| 1週間以内 | 30.7% |
| 2週間〜1ヶ月 | 38.1%(最多) |
| 1〜3ヶ月 | 21.2% |
| 3ヶ月以上 | 7.9% |
| 問い合わせなし | 2.1% |
7割超が1ヶ月以内に問い合わせを受けていることから、売却活動は比較的早い段階で動き出すことがわかります。
ただし、問い合わせから成約までにはさらに時間がかかるため、売却活動全体では3〜6ヶ月程度を見込んでおくのが現実的です。
売却にかかった費用の実態
売却にかかった費用(仲介手数料・登記費用・印紙税など)は、10万〜50万円が45%で最多でした。

| 費用 | 割合 |
| 10万円未満 | 14.3% |
| 10万〜50万円 | 45.0%(最多) |
| 50万〜100万円 | 30.2% |
| 100万〜300万円 | 8.5% |
| 300万円以上 | 2.1% |
売却費用の大部分を占めるのは仲介手数料です。売買価格が800万円を超える物件の場合、仲介手数料は「売却価格×3%+6万円+消費税」が上限と法律で定められています。たとえば3,000万円で売却した場合、仲介手数料の上限は約105万円です。なお、2024年7月の法改正により、売買価格800万円以下の物件(低廉な空家等)については、売主・買主双方からそれぞれ最大33万円(税込)までの特例が適用されます。
費用を抑えるポイントとしては、仲介手数料の割引キャンペーンを実施している不動産会社を選ぶことや、買取の場合は仲介手数料が不要な点を活用する方法があります。
経費について節約したいなら、次の記事も参考にしてください。

売却時の不安・トラブルと対処法
売却時に不安だったこと
売却時の不安要素としては、「契約・登記など法的手続き」が38.6%で最多でした。

| 不安要素 | 割合 |
| 契約・登記など法的手続き | 38.6%(最多) |
| 税金や確定申告 | 29.1% |
| 引き渡し後のトラブル | 16.4% |
| 買主とのやりとり | 12.7% |
| その他 | 3.2% |
法的手続きと税金だけで全体の約7割を占めています。不動産売却は一般の人にとって人生で数回しか経験しない取引であり、専門的な知識が求められる手続きに不安を感じるのは当然です。
対策: 法的手続きや税金面の不安は、信頼できる不動産会社を選ぶことで大幅に軽減できます。経験豊富な担当者がいる不動産会社であれば、売却に必要な手続きをサポートしてくれます。確定申告については、税理士への相談や国税庁のe-Taxを活用すると安心です。
実際に起きたトラブルと対処法
トラブルの有無を聞いたところ、76.2%が「トラブルなし」と回答。大多数はスムーズに売却を完了しています。

| トラブル内容 | 件数 |
| トラブルなし | 144件(76.2%) |
| 物件の欠陥指摘 | 21件 |
| 過度な価格交渉 | 12件 |
| 買主からのキャンセル | 9件 |
| 契約条件のすれ違い | 7件 |
トラブルが発生した場合でも、最も多い「物件の欠陥指摘」は事前のインスペクション(住宅診断)を実施しておくことで予防可能です。インスペクションの費用は5万〜10万円程度ですが、売却後のトラブルを防ぐ保険と考えれば、コストパフォーマンスの高い投資といえるでしょう。
「過度な価格交渉」については、事前に値引きの下限ラインを決めておくことが有効です。不動産会社の担当者と相談して、交渉の戦略を立てておきましょう。
売却に不安がある人は、次の記事もぜひ読んでみてください。



売却後の満足度と後悔
以下の満足度は、今回のアンケート回答者189人が「自分の売却結果」について答えた集計値です(参考情報)。特定のサービスを比較・ランキングした評価ではなく、順位づけの根拠にも使用していません。
総合満足度は86%超
売却結果に対する満足度は、「とても満足」「やや満足」を合わせて86.3%という高い結果になりました。

| 満足度 | 割合 |
| とても満足 | 19.6% |
| やや満足 | 66.7% |
| どちらともいえない | 11.6% |
| やや不満 | 2.1% |
| とても不満 | 0% |
「とても不満」が0%という点は特筆に値します。不動産売却は大きな金額が動く取引ですが、適切なプロセスを踏めば大多数が満足できる結果を得られることがデータで裏付けられました。
売却後に感じた心理的効果
売却後に感じたポジティブな変化としては、「精神的に安心できた」が最多でした。

| 心理的効果 | 件数 |
| 精神的に安心できた | 84件(最多) |
| 意外と早く売れた | 63件 |
| 住み替えがスムーズにできた | 51件 |
| 資金計画が立てやすくなった | 37件 |
この結果は、不動産売却が単なる資金獲得ではなく、心理的な負担からの解放をもたらすことを示しています。「いつか売らなければ」と思いながら先延ばしにしている人にとって、行動に移すこと自体が大きなストレス軽減につながる可能性があるでしょう。
後悔した人の声──次に活かすポイント
一方、売却後に「こうすればよかった」と感じた点も聞きました。

| 後悔した内容 | 件数 |
| 後悔なし | 73件(最多) |
| 価格交渉をより強気にすればよかった | 56件 |
| 複数社に相談しておけばよかった | 35件 |
| もっと早く動くべきだった | 34件 |
| もっと待つべきだった | 25件 |
後悔の上位に来ているのは「価格交渉」と「複数社への相談」です。いずれも売却前の準備段階で対策が可能な内容であり、以下のポイントを押さえることで後悔を減らせます。
- 最低3社以上に査定を依頼して相場観をつかむ
- 値引きの下限ラインをあらかじめ決めておく
- 「いつまでに売りたいか」のスケジュールを明確にする

調査結果から導く「後悔しない不動産売却」5つのコツ
189人の売却経験者のデータから見えてきた、後悔しない不動産売却のためのポイントを5つにまとめました。
コツ1: 最低3社以上に査定を依頼する
後悔した人の声で2番目に多かったのが「複数社に相談しておけばよかった」(35件)でした。1社だけの査定では相場観がつかめず、不当に安く売ってしまうリスクがあります。最低でも3社、できれば5社以上に査定を依頼し、査定額の根拠も含めて比較しましょう。
一括査定サイトを使えば、1回の入力で複数社に同時依頼できるため、手間を大幅に削減できます。
コツ2: 売却スケジュールに余裕を持つ
今回の調査では、査定より安くなったケースの原因として「急いで売却する必要があった」が目立ちました。売却活動には3〜6ヶ月程度の余裕を持つことで、値下げ圧力を避けられます。
「もっと早く動くべきだった」(34件)という後悔も多いため、売却を検討し始めたら早めに動き出すことが重要です。
コツ3: 法的手続きは不動産会社と専門家に頼る
売却時の不安で最も多かったのが法的手続き(38.6%)ですが、実際にはトラブルなしが76.2%です。信頼できる不動産会社を選べば、必要な手続きはほぼサポートしてもらえます。税金面で不安がある場合は、税理士への相談を検討しましょう。
コツ4: 事前にインスペクション(住宅診断)を受ける
トラブルで最も多かったのが「物件の欠陥指摘」(21件)です。売却前に5万〜10万円程度のインスペクションを受けておくことで、引き渡し後のトラブルを予防できます。また、買主にとっても安心材料になるため、売却価格の維持にもつながります。
コツ5: 価格交渉の下限ラインをあらかじめ決める
後悔で最も多かったのが「価格交渉をより強気にすればよかった」(56件)です。不動産売買では買主からの値引き交渉は一般的ですが、事前に「ここまでなら応じる」という下限ラインを決めておくことで、冷静に判断できます。
下限ラインの設定は、複数社の査定額を参考に、担当者と相談して決めるのがおすすめです。
不動産売却に関するよくある質問
まとめ
今回の189人を対象とした調査から、不動産売却に関する以下の実態が明らかになりました。
- 査定額と売却額の差は±50万円以内が56.1%と、査定精度は高い
- 売却経験者の86%超が結果に満足しており、大きな不満を抱えるケースは少ない
- 最大の不安は法的手続きだが、実際にトラブルが起きたのは23.8%にとどまる
- 後悔を減らすポイントは「複数社への査定依頼」「スケジュールの余裕」「価格交渉の事前準備」
不動産売却は人生で数回しか経験しない大きな取引ですが、適切な準備と信頼できるパートナー選びができれば、大多数の人が満足のいく結果を得ることができます。
まずは複数の不動産会社に査定を依頼して、自分の不動産がいくらで売れるのかを確認するところから始めてみましょう。
また、運営チームでは他にも不動産に関するアンケート調査を実施していますので、ぜひ次の記事も参考にしてください。


アンケート結果の利用について
調査結果データの引用、転載に際しては必ず「不動産査定・売却に関する意識調査|運営チーム調べ」と記載してください。
調査結果は、本記事に記載されている内容をそのまま引用してください。結果の改変や歪曲はしないでください。
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▼出典記載例
| ※出典:「不動産査定・売却に関する意識調査」| 運営チーム調べ |



