戸建ての売却を検討するとき、まず知りたいのが「自分の家はいくらで売れるのか」という相場です。戸建ての売却相場は築年数・立地・建物の状態によって大きく異なりますが、目安を知る方法はいくつかあります。
本記事では、築年数別の売却相場データをテーブルで紹介するとともに、レインズや土地総合情報システムを使った相場の調べ方、自分で概算を計算する方法を詳しく解説します。
さらに、戸建てをできるだけ高く売却するための5つのポイントや売却にかかる費用についても取り上げます。これから戸建ての売却を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
- 戸建ての築年数別の売却相場を下落率テーブルで解説
- レインズや土地総合情報システムなど相場を自分で調べる方法を紹介
- 戸建てをできるだけ高く売却するための5つのポイントを解説
【2026年最新】戸建ての売却相場はいくら?
不動産価格指数から見る市場動向
国土交通省の不動産価格指数(2025年7月時点)によると、戸建て住宅の指数は119.4(2010年=100)となっています。一方、区分所有マンションは219.0と2倍以上に高騰しており、戸建てとマンションで大きな差が開いています。
戸建て住宅の価格は2013年以降ほぼ横ばいで推移しており、マンションほどの高騰は起きていません。ただし、土地価格の上昇により都市部では売却相場が底堅い傾向にあります。
2026年の市場環境
2024年3月に日銀がマイナス金利政策を解除し、住宅ローン金利は上昇傾向にあります。金利上昇は購入者の借入可能額を減少させ、不動産価格に下押し圧力をかける要因となります。
ただし、戸建ては元々の価格上昇幅が小さいため、急激な値下がりリスクは限定的と考えられます。売却を検討している場合は、金利がさらに上昇する前に動き始めることがポイントです。
築年数別の戸建て売却相場
戸建ての売却相場を知るうえで最も重要な要素が築年数です。木造戸建ての建物部分は、築年数の経過とともに価値が下がります。
築年数による建物価値の下落パターン
以下のテーブルは、木造戸建ての築年数別の建物価値の目安を示しています。
| 築年数 | 建物価値の目安(新築時を100%とした場合) | 特徴 |
| 新築〜築5年 | 約80〜90% | 新築プレミアムが剥落するが、まだ高い水準を維持 |
| 築6〜10年 | 約50〜70% | 設備の経年劣化が始まり、大幅に下落 |
| 築11〜15年 | 約35〜50% | 水回りなどのリフォームが必要になる時期 |
| 築16〜20年 | 約15〜30% | 建物の価値が大きく目減りする |
| 築21年以上 | ほぼ0%(土地値のみ) | 建物は査定ゼロ、土地の価値で売却価格が決まる |
※木造戸建ての場合。国土交通省「中古住宅の建物評価の改善に向けて」等を参考に作成
注意点:上記はあくまで目安です。建物の状態やリフォーム歴、立地条件によって実際の評価額は大きく異なります。適切なメンテナンスが行われている住宅は、築年数以上の評価を受けることもあります。
なお、新築や築浅の戸建てを売却する場合は以下の記事も参考にしてください。

購入価格から見る売却予想額の目安
購入価格をベースに、築年数別の売却予想額を算出した目安は以下のとおりです。
| 購入価格 | 築5年 | 築10年 | 築15年 | 築20年 | 築25年以上 |
| 2,000万円 | 1,600〜1,800万円 | 1,000〜1,400万円 | 700〜1,000万円 | 500〜800万円 | 土地値のみ |
| 3,000万円 | 2,400〜2,700万円 | 1,500〜2,100万円 | 1,050〜1,500万円 | 750〜1,200万円 | 土地値のみ |
| 4,000万円 | 3,200〜3,600万円 | 2,000〜2,800万円 | 1,400〜2,000万円 | 1,000〜1,600万円 | 土地値のみ |
| 5,000万円 | 4,000〜4,500万円 | 2,500〜3,500万円 | 1,750〜2,500万円 | 1,250〜2,000万円 | 土地値のみ |
※建物と土地の価格比率を5:5と仮定した場合の概算です。土地価格の変動は反映されていません。実際の売却価格は必ず不動産会社の査定で確認してください。
戸建て売却価格の相場を調べる方法

自分の戸建てがいくらで売れるのか、以下の4つの方法で相場を把握できます。
レインズ・マーケット・インフォメーション
レインズ・マーケット・インフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営するサイトです。不動産会社のみが閲覧できるレインズに保存されている取引情報の一部を一般公開しており、実際の成約価格を確認できます。
メリット:実際の成約価格がわかるため、信頼性が高い
デメリット:物件の正確な所在地は非公開。データが都市部に偏る傾向がある
不動産情報ライブラリ(国土交通省)
国土交通省が提供する不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)では、不動産取引のアンケート調査に基づく実際の取引価格情報を閲覧できます。不動産取引価格情報検索から、過去5年分のデータをさかのぼって検索可能です。
メリット:国が実施するアンケートに基づく客観的なデータ
デメリット:アンケート回答に基づくため、すべての取引が網羅されているわけではない
不動産ポータルサイトで販売中の物件を調べる
SUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームなどの不動産ポータルサイトで、自分の物件と似た条件の売出中の物件を検索することで、おおよその相場を把握できます。
メリット:最新の市場感覚をつかみやすい。物件写真や詳細情報も確認できる
注意点:掲載されている価格は売出価格(売主の希望価格)であり、実際の成約価格ではありません。成約価格は売出価格より5〜10%程度低くなるのが一般的です。
不動産会社の査定(一括査定サイト)
より正確な売却価格を知りたい場合は、不動産会社に直接査定を依頼するのが最も確実な方法です。特に、売却を具体的に検討している場合は訪問査定がおすすめです。訪問査定では、建物の状態や周辺環境を実際に確認したうえで査定額を算出するため、精度の高い金額を知ることができます。
複数の不動産会社に査定を依頼する場合は、一括査定サイトを利用すると効率的です。一度の入力で複数社に査定依頼ができ、各社の査定額を比較できます。
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おすすめの不動産一括査定サイトは、以下の記事で紹介しています。

自分で戸建ての売却相場を計算する方法

不動産会社に査定を依頼する前に、自分でおおよその売却相場を計算することもできます。戸建ての価格は「建物部分」と「土地部分」に分けて算出します。
建物部分の計算方法(原価法)
建物部分の価値は原価法を使って計算できます。
再調達原価とは?
再調達原価とは、同じ建物を現時点で新たに建築した場合に必要な1㎡あたりの費用のことです。建物の構造によって目安が異なります。
| 構造 | 再調達原価(1㎡あたり) | 経済的耐用年数 |
| 木造 | 約15万円 | 20〜25年 |
| 軽量鉄骨造 | 約15万円 | 20〜25年 |
| 重量鉄骨造(S造) | 約18万円 | 30〜35年 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 約20万円 | 40〜45年 |
計算例
条件:木造、延床面積100㎡、築12年、経済的耐用年数22年の場合
- 再調達原価:15万円/㎡
- 延床面積:100㎡
- 経過年数:12年
- 経済的耐用年数:22年
※木造住宅の法定耐用年数は事業用で22年、居住用(非事業用)で33年ですが、不動産査定の実務では経済的耐用年数として20〜25年程度が使われるのが一般的です。
土地部分の計算方法
土地の価格は、以下の方法で概算できます。
方法1:固定資産税評価額から算出
固定資産税評価額は、毎年届く固定資産税の納税通知書で確認できます。固定資産税評価額は一般的に地価公示価格の約70%に設定されているため、0.7で割ることで実勢価格に近い金額を算出できます。
方法2:路線価から算出
路線価は国税庁のホームページで確認できます。路線価は地価公示価格の約80%に設定されているため、0.8で割ることで実勢価格に近い金額を計算できます。
戸建ての売却相場に影響する要因
戸建ての売却相場は、以下の5つの要因によって大きく左右されます。
築年数
前述のとおり、木造戸建ての建物部分は築20年を超えるとほぼゼロと評価されるのが一般的です。ただし、建物の構造が鉄骨造やRC造の場合は、より長い期間にわたって価値が維持されます。
立地・エリア
駅からの距離、周辺の利便性、学区などの立地条件は、売却相場に大きく影響します。同じ築年数でも、人気エリアの物件は高値で売却できる傾向があります。特に都市部では土地の価値が高いため、築年数が古くても売却価格が維持されやすいです。
土地の面積・形状・接道
土地の面積だけでなく、形状(整形地か不整形地か)や接道状況(前面道路の幅員、接道の方角)も相場に影響します。南向きの整形地は評価が高くなり、旗竿地や不整形地は相場より低くなる傾向があります。
建物の状態・リフォーム歴
同じ築年数でも、適切にメンテナンスされた住宅はより高い評価を受けます。特に水回り(キッチン・浴室・トイレ)のリフォーム実績は、査定額にプラスの影響を与えることがあります。
一方で、売却前に大規模なリフォームを行っても、投資額に見合う売却価格の上昇が得られないケースも多いため、リフォームの要否は不動産会社と相談して判断しましょう。
市場動向・景気
不動産の売買は経済状況や金利動向にも左右されます。景気が良い時期や低金利環境では、住宅需要が高まり相場は上昇する傾向にあります。反対に景気後退局面や金利上昇局面では、物件が売れにくくなり価格が下がりやすくなります。
2026年現在は、日銀の金融政策正常化に伴い住宅ローン金利が上昇傾向にあるため、売却タイミングを見極めることが重要です。
戸建てをできるだけ高く売却するためのポイント
戸建てを少しでも高く売却するために、以下の5つのポイントを押さえましょう。
売却期間にゆとりを持つ(最低3ヶ月)
戸建ての売却には、平均3〜6ヶ月かかるのが一般的です(東日本不動産流通機構調べ)。売却を急ぐと値下げ交渉に応じざるを得なくなるため、最低でも3ヶ月以上の売却期間を見込んでおきましょう。
転勤や住み替えなど売却の期限がある場合は、逆算してできるだけ早めに売却活動を開始することが大切です。
複数の不動産会社に査定を依頼する
不動産会社によって得意エリアや顧客層が異なるため、査定額にも差が生じます。最低3社以上に査定を依頼し、査定額だけでなく査定の根拠や販売戦略も比較検討しましょう。
一括査定サイトを使えば、一度の入力で複数社に効率よく査定依頼ができます。おすすめの一括査定サイトについては以下の記事で詳しく紹介しています。

戸建ての売却が得意な不動産会社を選ぶ
不動産会社には、マンション売却に強い会社と戸建て売却に強い会社があります。戸建ては土地の境界確認や測量が必要になるケースも多いため、戸建て売却の実績が豊富な会社を選ぶことが重要です。
査定を依頼する際に、過去の戸建て売却件数やエリアの取引実績を確認しましょう。
内覧の印象を良くする(整理整頓・清掃)
購入検討者の多くは、内覧時の第一印象で購入の判断を左右されます。売却活動を始める前に、以下のポイントを意識しましょう。
- 玄関周りを整理し、明るい印象にする
- 水回り(キッチン・浴室・トイレ)を徹底的に清掃する
- 不要な家具や荷物を減らし、部屋を広く見せる
- 庭や外構の手入れをし、外観の印象を良くする
費用をかけて大規模なリフォームをする必要はありませんが、清掃やちょっとした修繕で印象は大きく変わります。
適正な売出価格を設定する
売出価格が相場より高すぎると、問い合わせが来ず売却期間が長期化します。反対に安すぎると、本来得られるはずの利益を逃してしまいます。
売出価格の設定のコツ:
- 相場より5〜10%高めに設定し、値引き交渉の余地を持たせる
- 長期間売れない場合は、3ヶ月を目安に価格の見直しを検討する
- 不動産会社の査定額を参考にしつつ、最終的な価格は売主自身が決める
戸建て売却にかかる費用の相場

戸建てを売却する際には、以下の費用が発生します。
| 費用項目 | 相場の目安 | 備考 |
| 仲介手数料 | 売却価格 × 3% + 6万円 + 消費税 | 法律で定められた上限額 |
| 譲渡所得税・住民税 | 所有5年超:約20.315% / 所有5年以下:約39.63% | 譲渡所得に対して課税。3,000万円特別控除の適用可能 |
| 印紙税 | 1万〜6万円程度 | 売買契約書に貼付。2027年3月31日まで軽減税率適用 |
| 抵当権抹消費用 | 2〜3万円程度 | 住宅ローンが残っている場合に必要 |
| 測量費 | 35〜100万円程度 | 境界確定が必要な場合 |
※仲介手数料の計算例:売却価格が3,000万円の場合、3,000万円 × 3% + 6万円 = 96万円(税込105.6万円)
マイホームの売却では、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「居住用財産の3,000万円特別控除」が利用できます。多くの戸建て売却では、この特例により譲渡所得税が発生しないケースがほとんどです。
戸建て売却にかかる税金の詳細や節税方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

戸建て売却相場に関するよくある質問
築30年の戸建てはいくらで売れますか?
築30年の木造戸建ての場合、建物部分の価値はほぼゼロと評価されるのが一般的です。そのため、売却価格は土地の価値がベースになります。
例えば、土地の評価額が1,500万円の場合、築30年の戸建ての売却価格は1,200〜1,500万円程度が目安です。ただし、リフォーム済みの物件や立地条件の良い物件は、建物にも一定の価値が認められることがあります。
戸建ての売却にかかる期間はどのくらい?
東日本不動産流通機構のデータによると、中古戸建ての平均売却期間は約3〜6ヶ月です。ただし、駅近や人気エリアの物件は1〜2ヶ月で売れることもあれば、郊外や築古の物件は1年以上かかるケースもあります。
売却期間を短くするためには、適正な売出価格の設定と内覧対策が重要です。
戸建てを相場より高く売るにはどうすればいい?
戸建てを相場より高く売るためのポイントは、以下の3つです。
- 複数の不動産会社に査定を依頼する:最低3社以上に依頼し、最も高い評価を出した会社の販売戦略を確認する
- 売却に有利な時期を選ぶ:1〜3月の引越しシーズンは需要が高まるため、高値で売りやすい
- 内覧の印象を最大限に良くする:清掃・整理整頓を徹底し、購入検討者の第一印象を良くする
ローンが残っている戸建ては売却できる?
住宅ローンが残っている場合でも、売却代金でローンを完済できれば売却は可能です。売却代金だけでは残債を完済できない場合は、自己資金での補填が必要になります。
まずは不動産会社に査定を依頼し、売却予想額がローン残債を上回るかどうかを確認しましょう。詳しくは以下の記事をご覧ください。
戸建てと土地だけ(更地)、どちらで売るべき?
一般的に、築20年以内の戸建ては現状のまま売却するのがおすすめです。建物にまだ価値が残っているため、更地にすると解体費用分だけ損をする可能性があります。
一方、築30年以上で大きな修繕が必要な場合は、更地にして売却した方が買い手がつきやすいケースもあります。ただし、更地にすると固定資産税の住宅用地の軽減措置が適用されなくなり、税負担が最大6倍に増えるため注意が必要です。売却方法は不動産会社に相談して判断しましょう。
ローン返済中の売却について詳しくは以下の記事をご覧ください。

まとめ
戸建ての売却相場について、ポイントを整理します。
- 木造戸建ての建物価値は築10年で約50%、築20年でほぼゼロになるのが一般的
- 築20年以上の戸建ては土地の価値が売却価格のベースになる
- 相場を調べるにはレインズや土地総合情報システムが便利
- 正確な売却価格を知るには不動産会社への査定依頼が最も確実
- 高く売るためには複数社への査定依頼・適正な売出価格・内覧対策が重要
戸建ての売却を成功させるためには、まず相場を把握し、信頼できる不動産会社を見つけることが第一歩です。一括査定サイトを活用して、複数の不動産会社の査定額や販売戦略を比較検討してみましょう。
[AFF用商材紹介_優先度①_簡略版]
おすすめの一括査定サイトは以下の記事で紹介しています。

※「資産活用おすすめナビ」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
・https://www.reinfolib.mlit.go.jp/
・https://www.rosenka.nta.go.jp/
・https://www.retpc.jp/chosa/reins/
・https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000085.html
・https://www.mlit.go.jp/common/001033889.pdf
・https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

